友人との約束

まちあわせ〜♪待ち合わせ、ツッタカツッタカ待ち合わせっ♪急いでいるボクは澱んだ街角でシンさんにであった。
シンさんはボクにこう言いました。
「キミキミ、もう遅いから帰りなさい」
え?でもボク待ち合わせあるし帰れないよ?
「でも遠いよ?」
えー!なんでそんな酷いこと言うのさ!もういいよ!バイバイ!
じゃ、気を取り直して、
まちあわせ〜♪待ち合わせ、ツッタカツッタカ待ち合わせっ♪急いでいるボクは拳を握り締めサウザーさんに出会った。
サウザーさんはボクにこう言いました。
「キミキミ、もう見てられないよ。悪い事は言わないからもう歩くの止めなさい」
いや、そんなこと言われてもここまで来たら‥‥、
「もう待ち合わせ場所行っても無駄だよ?」
反論しようと顔をあげたときボクの眼に、バイバイしたはずのシンさんがサウザーさんの後ろに居るのが映った。
**この二人、グルだったんだ‥‥**
もう聞く耳を持たなかった。
駆け抜けた。
腐敗と希望と暴力の真っ只中を
ジャギさんが耳元で囁いた。
「なあ、あんなヤツらの言うことなんて気にするなヨ」
言われるまでもなかった。
今のボクをたとえ鎖で繋いでも無駄だった。


数時間後、友人とケンカ別れしたブルーな家路の中で、これからの生活を憂う一方、あの二人は本当はいい人達だったんじゃないかと思い始めていた。